子供から大人まで人気のクワガタ。長期間飼っていたいのもです。
でも結構早く死んでしまう印象はありませんか?
私の感覚ではひと夏を超えるけど、冬は越せないイメージがあります。
現に子供の頃は、秋になれば、特にオスは全て死んでしまう状況にあり、飼育は終わりのイメージがありました。だから、クワガタもカブトもひと夏で終わると思っていました。
たまに、次の年に裏庭にそのままにしていたケースを引っ張り出して、掃除して、マットを交換しているときに、去年飼育していたメスのクワガタが越冬していたことは何回かありました。
これは好ましくはありませんが、小学生の頃でしたので、お許しください。
しかし、実はクワガタの種類によって結構寿命の違いがあることをご存知でしょうか?
あなたの好きなクワガタはどれくらい生きるのか?
特にクワガタ飼育初心者の方にお伝えしたいと思います。
この記事を読んでほしい方
■クワガタの飼育初心者の方
■クワガタの寿命を知りたい方
■クワガタを長生きさせるテクニックを知りたい方
■クワガタが埋葬方法を知りたい方
クワガタ寿命紹介
日本で人気のクワガタ等の幼虫時代から蛹(さなぎ)の期間、成虫の寿命をまとめてみました。
私がクワガタの寿命を知る前は、ほとんどのクワガタの寿命はひと夏であり(秋には死ぬ)
越冬するのは種類は関係なく、個体が強いクワガタのみが越冬するものだと思い込んでいました。
しかし、調べてみると、一部のクワガタですが、短命な個体から長生きの個体迄様々でした。
皆さんが飼育しているクワガタは一体どれ位生きるのか、ご参考にして下さい
クワガタ種類 | 幼虫時代 | 蛹(さなぎ)期間 | 成虫の寿命 |
オオクワガタ | 約6ヶ月~12ヶ月 | 約3~4週間 | 約2年~3年 |
ヒラタクワガタ | 約6~8ヶ月 | 約2~3週間 | 約1年~2年 |
ノコギリクワガタ | 約1~12ケ月 | 約1ケ月~2ケ月 | 約2~3ケ月 |
ミヤマクワガタ | 約1年8ケ月~2年 | 約1ケ月~2ケ月 | 約1~3ケ月 |
コクワガタ | 約8~10ケ月 | 約2~4週間 | 約1年~3年 |
ニジイロクワガタ | 約6~8ヶ月 | 約2~4週間 | 約1~2年 |
カブトムシ | 約8ケ月~9ケ月 | 約4~8週間 | 約1~3ケ月 |
ヘラクレスオオカブト | 約1年6ケ月~2年 | 約1ケ月 | 約6~12ケ月 |
※人気のクワガタの寿命をご紹介致しました。この表のそれぞれの期間は生息地・気温・湿度等によって変動しますので、必ずしもこの数字が絶対ではございませんので、ご参考程度にして下さい。
それぞれの寿命が分かったところで、次にクワガタの特長をご覧ください。
人気のクワガタの特長
それではここからは「人気のクワガタの特長」についてお伝えしましょう。
人気のクワガタ等には次のような種類がいます。
- オオクワガタ
- ヒラタクワガタ
- ノコギリクワガタ
- ミヤマクワガタ
- コクワガタ
- ニジイロクワガタ
- カブトムシ
- ヘラクレスオオカブト
順に見ていきましょう。
オオクワガタ
データ
体長:オス21~77㎜ メス22~51㎜
分布:北海道~九州・対馬
成虫活動時期:5月~10月
オオクワガタは太くて複雑な形をした台場クヌギを好みます。
夜行性で、樹液に集まるが、光や音を感じるとすぐに木の穴(うろ)に逃げ込む程、敏感な性格のクワガタ。
日中は木の穴(うろ)にいることが多く、採集するのは結構難しいです。
その為か日本産もクワガタの中でも、最も長寿で、寿命も長い。
通常は越冬をして2~3年程度は生きます。飼育環境が良ければ4~5年にもなるそうです。
オオクワガタは繁殖させる方も多く、超人気のクワガタです。
私は残念ながら一度もオオクワガタの採集はできておらず、と言って当時は「採集でしかオオクワガタは飼わない」という謎の誓いを自分で立てたため、今だ飼育はしていません。
ヒラタクワガタ
データ
体長:オス18~85㎜ メス21~44㎜
分布:本州(山形県から以南)~九州・沖縄諸島
成虫活動時期:5月~10月
ヒラタクワガタは主に夜行性で樹液・光に集まります。昼間は木の穴(うろ)や根元で見つかる確率が高いです。
しかし実際の採集は簡単ではありません。結構探しましたがなかなか見つけることができないのが、私の感想です。特にメスは樹液にもたまにしか現れないそうで、見つけるのも困難だそうです。
寿命は、一般的に1~2と年と言われていますが、エサや飼育環境(低温飼育)で3~4年以上の飼育報告もあるそうです。
ヒラタクワガタは私の少年時代は憧れのクワガタでした。当時まだオオクワガタが人気になる前のことですね。
関西で採集できたヒラタクワガタはいつも少し小さめの個体だったのですが、もうかなり昔の話ですが、親戚が奄美大島を旅行した時にたまたま採集したヒラタクワガタをもらった時、その大きさに驚きを隠せなかったのを記憶しています。
ノコギリクワガタ
データ
体長:オス24~77㎜ メス19~42㎜
分布:北海道~九州・伊豆諸島・対馬・南西諸島
成虫活動時期:5月~10月
ノコリギリクワガタは主に夜行性ですが、昼間にも活動しています。
昼間は木の高い所や、落ち葉の下などにいる場合が多い。
私がクワガタを採集する時は樹液を探すか、クワガタがいそうな木を軽く蹴ります。
または、揺らせるなら揺らします。木はそこそこ太さがあり、高い木です。
ただ、色々と落ちてくるので、気を付けて下さい。ムカデが落ちてきたこともありました。
変な言い方ですが、木を蹴る場合は愛情を持って木を蹴って下さい。
何でもかんでも蹴る行為は木を痛めてしまいます。
イメージは蹴るというより「振動を与える」ような感じですね。
そしてノコリギリクワガタは一度野外に出た個体は秋までには寿命が尽き、越冬はしないの通常です。ですから、残念ながらノコリギリクワガタは成虫で手に入れた時点で、数ケ月の寿命です。
ノコリギリクワガタと長く過ごそうと思ったら、産卵させて卵から育てるのが一番長く一緒にいれる飼育の仕方だと言えます。
ミヤマクワガタ
データ
体長:オス29~79㎜ メス25~47㎜
分布:北海道~九州・伊豆諸島・対馬・南西諸島
成虫活動時期:5月中旬~10月
ミヤマクワガタは見てわかる通り、頭部の後ろに張り出した「耳状突起(じじょうとっき)」がカッコよく、人気のクワガタの一つです。
私もとても好きなクワガタです。このミヤマクワガタの活動時間帯は寒冷な地域(東北地方以北や山地)ほど、昼行性(昼に活動する)で、温暖な地域(関東から以西の少し高い地域)ほど、夜行性が強いと考えられています。
樹液や光によく集まります。主にクヌギの木を好みます。ノコリギリクワガタと同じで、一度野外に出た個体は秋までには寿命が尽き、越冬はしないとされます。
しかし、暑さに弱く、25度以上だと産卵、孵化(ふか)は難しいとされてます。
コクワガタ
データ
体長:オス17~55㎜ メス21~34㎜
分布:北海道~九州・伊豆諸島・対馬・五島列島・飯島列島・南西諸島
成虫活動時期:5月~10月
コクワガタは夜の活動がメインですが、昼間でも活動しています。樹液にもよく集まりますね。
私がクワガタの採集で夏の15時くらいに、クヌギの木の樹液の出ているところに行くと、割といることがあります。体が小さいので、木の割れ目、隙間等の狭いところに入り込むことが多いですね。
私の印象ですが、小さいけど割と存在感があるかなと思っています。
初夏にそろそろクワガタがいないかな…と思い樹液が出ている木を見ると、カナブンやスズメバチと一緒にコクワガタがいると、少し笑みが浮かびます。
ニジイロクワガタ
データ
体長:オス40~70㎜ メス25~45㎜
分布:クイーンズランド(オーストラリア)
クワガタの中で最も美しいと称される「ニジイロクワガタ」。
見てわかるように“玉虫”の様な美しい色合いが人気の秘密です。
1999年4月6日、ニジイロクワガタは他の外国産のクワガタムシよりも早く日本に輸入されました。初期にはその美しい外見から価格が高かったが、飼育と繁殖が比較的容易であるため、価格は安定しました。(ウイキペディアより)
カブトムシ
データ
体長:オス50~80㎜ メス33~55㎜
分布:日本全土
成虫活動時期:5月~10月
日本で代表的なカブトムシは「ヤマトカブトムシ」です。
クヌギやコナラ等の広葉樹の樹液に集まります。
夏の昆虫採集では比較的簡単にとることができます。飼育セットをキッチリと準備すれば、秋までは飼育することができます。
よく質問で「カブトとクワガタどちらが強い?」がありますが、自然界の樹液の取り合いの時は、大体はカブトが勝ちます。
理由は戦闘態勢に入った時、特にノコギリクワガタやミヤマクワガタに見られますが、体をのけぞりますので、カブトは低い体勢で角も低く攻撃するため、どうしても跳ね上げられるのです。
その結果クワガタは木の下に放り投げられることになります。
しかし、ケースの中でははじめはそうでも、カブトとクワガタを一緒にいれていると、知らない内に、カブトが半分になっていることはよくありますので、あまり一緒に飼育しない方がいいですよ。
ヘラクレスオオカブト
データ
体長:オス60~170㎜ メス50~80㎜
分布:グアドループ諸島・ドミニカ島
ご存知の通りヘラクレスオオカブト世界最大のカブトムシです。最大で180㎜になった記録もあるそうです。
ただ、大きいからと言って160㎜以上の大きさのヘラクレスオオカブトはそういるものではありません。今ではホームセンターや専門店・通販で手軽に手に入れることができます。
飼育に悩むのはケース。日本の通常の飼育セットで可能ですが、通常のケースでは狭いので、
大きなサイズでは「370×221×240mm」(コバエシャッター 大)や飼育ケースではありませんが、衣装ケースなど大きなケースを使用することになります。
狭いケースで飼育すると、やはりストレスがかかり寿命が短くなります。ここはケチらない方がいいですね。
飼育の環境で寿命が短くなるのは飼育者としては嫌なものです。
では寿命を延ばす方法はあるのでしょうか?
クワガタの寿命を延ばす為のテクニック
それぞれのクワガタの特長や寿命が分かったところで、自分の飼っているクワガタをできるだけ長生きさせたいと思うのは親心。少しでも長生きしてもらうには、色々と手を尽くさなければなりません。その方法をお伝え致します。
- 飼育ケースは直射日光に当てないようにする
- 飼育ケースには通気性と適度な湿気が必要
- 1つの飼育ケースに沢山のクワガタやカブトを入れないようにする
- バナナやリンゴ等を与えた場合腐った餌をそのままにしない
- クワガタがダニに寄生されないように注意
- クワガタにはストレスを感じさせない
具体的に見ていきましょう。
飼育ケースは直射日光に当てないようにする
夏の虫だからといってケースを直射日光に当てるのはNGです。ケース内が蒸し風呂状態になります。飼育ケースは必ず日陰において下さい。
飼育ケースには通気性と適度な湿気が必要
クワガタやカブトは通気性と適度な湿度が無いと弱っていきます。
湿度を保つためには、1日何回とか、週何回とかよりも、マットの表面が乾いたら、霧吹きで湿らしてあげましょう。
その時できるだけクワガタやカブト本体にはかけないようにしましょう。
水がかかったらと言っても死ぬ訳ではありませんが、 子供が勘違いして「夏は暑いから虫も暑い」だから水を必要以上にかける場合も有りますので…
1つの飼育ケースに沢山のクワガタやカブトを入れないようにする
私が小学生の頃やってしまったことですが、1つのケースにクワガタやカブトを合計20匹くらい入れて飼育したことがありました。
1ケースにこれ位の数を一度に入れてしまうと、2~3日経つと、必ず半分にちぎれたクワガタ・カブトが出てしまします。
当然ながら狭いケースに数が多すぎるので餌の取り合いとスペースの取り扱いになって方々で喧嘩が始まってしまうからです。ご注意下さい。
バナナやリンゴ等を与えた場合腐った餌をそのままにしない
昆虫ゼリー以外に、たまにはバナナやリンゴなどフルーツも与えたいと思うことありますよね。
もちろん与えて結構なのですが、与えた後、注意が必要です。
夏場に3日も4日もそのままにしていると、当然腐ってくるので、腐る前にかたずけて下さい。
ほったらかしにすると変な虫等が湧いて、不衛生になって、クワガタに影響を及ぼすことがあります。
ちなみに昔はスイカを良く与えていましたが、今はNGだそうです。
飼育の本を読むと書いているのですが、スイカは水分が多いので下痢を起こすそうです。虫も下痢をするのですかね…。
クワガタがダニに寄生されないように注意
もしダニに寄生されたら、除去すればいいと思っている方がいると思います。
通常はそれで問題ないのですが、時には死に至る場合もあります。
できるだけダニからクワガタを守ってあげたいですよね。
マットにもダニ除けのものがありますので、それを活用する方法もあります。
クワガタにはストレスを感じさせない
クワガタが大きなストレスを感じるであろう行為に「クワガタを触る」という行為があります。
「え、触ってはいけないの?」はい。できるだけ触らない様にしましょう。
結構つらい選択ですが、やはり触る行為はクワガタにとってかなりのストレスになるそうです。
寿命を縮める結果につながります。
色々と寿命を伸ばす方法をお話ししましたが、それでもやがて死を迎えるのは仕方ないことですね。ではクワガタやカブト等、亡くなった時は皆さんどのようにされてますか?
今では色々な方法があるようです。
クワガタが死んだらどうする
さて、よくある疑問の一つに「クワガタが死んだらどうするの?」というテーマがあります。
要は飼育していた“クワガタの最後”をどの様にしてあげるのかということです。
以下の項目をお伝えします。
- 日本産のクワガタは庭があるなら、庭の土の中に穴を掘って埋めてあげる
- 燃えるゴミとして焼却処分する
- 昆虫葬という選択
順に見ていきましょう。
日本産のクワガタは庭があるなら、庭の土の中に穴を掘って埋めてあげる
私が昔、していた行為です。お陰様で庭がありましたので、ティッシュペーパーに包んでから、土に埋めてあげました。
庭が無い場合は出来たら、採集した場所や近くの公園などの土がある所に埋めてあげて下さい。
“細菌の問題”も言われていますが、日本産のクワガタなら、土に埋めることは許されるでしょう。
燃えるゴミとして焼却処分する
この意見は割とあるそうです。個人的には「燃えるゴミ?」と少し抵抗があるのは事実です。
外国産のクワガタを飼育していて、飼えなくなったから、そのクワガタをその当たりの山々に放さない,放してはいけない。クワガタを長年飼育している方は当然の知識です。
これは一言で言うと「生態系が変わる危険」があるからです。
一度起こってしまうと、元には戻りません。
そしてもう一つは外国産のクワガタはやカブトには未知の病原菌がある可能性もあるとされています。この病原菌はクワガタやカブトが生きていても、死んでいても危険とされています。
このことから、「焼却処分」は理にかなっていることになります。
特に外国産のクワガタやカブトが亡くなった場合は「焼却処分」が望ましいでしょう。
昆虫葬という選択
これは「時代だな~」と思わずにはいられない選択肢です。「昆虫葬」という方法があります。
私自身利用したことがありませんが、現代ならではの方法ですね。
正直に言うと、第一印象は「昆虫にお金を出してお葬式」という感じでした。
しかし内容を読んでいると、子供の教育的には素晴らしい方法なのかなとも思います。
選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょう。
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その他人気の昆虫の寿命
主なクワガタやカブトの寿命以外に、特に子供たちに人気の他の昆虫の寿命をご紹介します。
まだまだ沢山昆虫がいて、ご紹介するのはほんの一部ですがご了承ください。
ホタル | 約1年ですが、成虫として生きるのは約2週間だそうです。 |
カナブン | 孵化してから寿命は約8ケ月~12ケ月。成虫としては約1ケ月とされています。 |
モンシロチョウ | 卵から成虫までは約1ケ月~1ケ月半ばで成虫としては約1週間とされています。 |
カマキリ | 孵化してから約7~8ケ月とされています。 |
シロアリ | 兵隊あり・ 働きアリは孵化してから約5年前後 女王アリは約10年~20年とされています。 |
クロオオアリ | 働きアリは孵化約1~2年・女王アリは約10年~20年 とされています。 |
トノサマバッタ | 孵化してから約3~4ケ月とされています。 |
テントウムシ | 孵化してから約2ケ月とされています。 |
すずむし | 孵化してから約4ケ月。成虫としては約1~2ケ月とされています。 |
※孵化(ふか):卵から生まれることをいいます。
※羽化(うか):昆虫がさなぎや幼虫から成虫になることをいいます。
※この表のそれぞれの期間は生息地・気温・湿度等によって変動しますので、必ずしもこの数字が絶対ではございませんので、ご参考程度にして下さい。
まとめ
「クワガタ寿命」どれ位? 種類別寿命と特長。長生きさせるテクとは? についてお伝えしました。
クワガタだからといって、同じ寿命で無いことが分かりました。
個々のクワガタの寿命を知る前までは、私の飼っているクワガタは秋ごろには皆、天国に召されていたのですが、それがノコギリクワガタやミヤマクワガタが多かったので、「寿命」であったことが理解できました。
寿命の長い・短いに関係なく、飼育環境をキッチリ整えるのはどのクワガタにとっても大切なことですので、こちらは手を抜かずクワガタの為に頑張ってほしいものです。
飼育の途中で面倒になって捨てたり、餌を与えなかったり等。生き物を飼う上でのマナーは守って頂きたいと思います。それが出来なければ初めから飼わないのも大切だと思います。
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