ブラックバスとスズキ。その違いをご存知でしょうか?
そのまま聞くと間違う要素が無いように思えますが、このスズキの呼び方は、
フィッシング用語(ルアー対象魚としての呼び名)で「シーバス」と言います。
ブラックバスとシーバス、釣りをしない方から見ると「バス・バス」なので、
よくわからないのでしょう。
実は私もバス釣りを始めたころシーバスと聞いて「海にもバスがいるんだ」と思ったものです。
でも安心してください!この記事ではその違いを明確に理解できるようにしています。
これでブラックバスとスズキ(シーバス)の違いがハッキリと分かります。
この記事を読んで欲しい方
①ブラックバスとスズキ(シーバス)の違いを知りたい方
②ブラックバスとスズキの(シーバス)の種類を知りたい方
違い1:ブラックバスとスズキ(シーバス)生息地域はどこ?
ブラックバスの生息地は湖・ダム・川・池などの淡水域に生息しています。
代表的な場所は琵琶湖・芦ノ湖・霞ヶ浦・池原ダム・七色ダムなど、全国各地に広がります。
水質のいい場所から、水質の悪いところまでそれぞれですね。
スズキは海です。海水魚です。スズキ(シーバス)も一般的に水質のいいとこから、港などの水質の悪いところまで、生息しています。
このことからブラックバスは淡水なので、海以外。スズキ(シーバス)は海。とわかれます。
ただ少し交わるところがあります。
川が海に流れ込むところ、汽水域といいます。そこは水が海水に流れ込むので、100%の淡水でもなく、100%の海水でもない場所。ここにはブラックバスやスズキ(シーバス)が生息している場合があります。
ブラックバスとスズキが共存する場所があるかもしれないと思うと少し不思議な気持ちになりますね。もしかしてバスとスズキのハイブリッドが既に存在しているかもしれませんね。
そもそも両種の種類は1種類なのか、それとも多種類なのか。お互いどの様な種類がいるのでしょうか?興味が湧くところです。
違い2:ブラックバスとスズキ(シーバス)それぞれの種類は?
ブラックバスもスズキ(シーバス)もその種類は1つではありません。
それぞれに種類があります。その当たりを見ていきましょう。
ブラックバスの種類
まずはブラックバスからその種類をご紹介します。
- ノーザンラージマウスバス(オオクチバス)
- スモールマウスバス(コクチバス)
- フロリダラージマウスバス
順に見ていきましょう。
ノーザンラージマウスバス(オオクチバス)
*ノーザンラージマウスバス(オオクチバス)
ノーザンラージマウスバスは1925年に神奈川県芦ノ湖に放流。全国各地に分布している。
関西では琵琶湖が特に有名です。
スモールマウスバス(コクチバス)
*スモールマウスバス(コクチバス)
スモールマウスバスはラージマウスバスより比較的水温の低いところを好む傾向にあり、
長野県の野尻湖・木崎湖、福島県の桧原湖などが有名です。
フロリダラージマウスバス
*フロリダラージマウスバス
フロリダラージマウスバスは1988年に奈良県の池原貯水池(池原ダム)に放流。
基本は池原ダムにしかいないはずですが、近年フロリダラージマウスバスの遺伝子を持つバスが琵琶湖などで発見されたそうです。
フロリダラージマウスバスは大きくなるバスが多く、池原ダムでビックバスが良く釣れるのはその関係だそうです。
スズキ(シーバス)の代表的な種類
スズキは一般的にルアーの対象魚で、海釣りでは大変人気のある魚です。
それではここからはスズキ(シーバス)の代表的な種類についてご紹介致します。
- マルスズキ
- タイリクスズキ
- ヒラスズキ
具体的に見ていきましょう。
マルスズキ
マルスズキはこの3種類の中で一番ポピュラーな種類です。
生息地も日本では、北海道の南部から九州までの日本列島沿岸に分布しています。
水温への適応性に優れ、ルアーフィッシングの対象となるシーバスと呼ばれるスズキの代表格です。
タイリクスズキ
タイリクスズキはもともと中国から養殖目的で日本に持ち込まれたそうです。
理由は定かではありませんが「養殖場から逃げ出した?」そうです。
現在では特に西日本、九州、瀬戸内海等の沿岸に生息しており、ルアーフィッシングのターゲットとなっています。もちろん食用にも欠かせません。
ヒラスズキ
ヒラスズキの日本の生息地は、主に日本列島の西側に分布。
具体的には茨城県以南の太平洋岸。能登半島、兵庫県以南の日本海。
その他、沖縄、種子島、屋久島にも分布しているそうです。
個人的にはヒラスズキは、シーバスというより、高級魚スズキという存在。
一般的にはスズキ(シーバス)よりワンランク上の存在です。高級料亭で振舞われます。
ではブラックバスとスズキはどちらが美味しいのでしょうか?味比べをしてみましょう。
違い3:ブラックバスとスズキ(シーバス)味比べ
この味比べは言うまでもなく、スズキ(シーバス)ですね。
まずスーパーで刺身にして売っています。
もちろん料理店でも新鮮な刺身が食べられます。
そして西洋料理ではコースの中で“スズキのポワレ・ムニエル”等があります。
特にヒラスズキは高級魚です。
何よりも自分で料理するために釣りをする人が沢山います。
一方ブラックバスはどうでしょう?
残念ですが、ブラックバスは食べるのが目的で釣りをする人はほとんどいません。
純粋にフィッシングを楽しむだけです。
ただ食べるとそれこそ白身魚ですから、焼いただけでもおいしく頂けます。
余り素人がしない方がいいと思いますが、私は水のキレイな琵琶湖の北の方にいるバスを釣ったすぐに焼いて食べたことがあります。(刺身で食べると危険。寄生虫がいる可能性)
アメリカでは州によりますが、食用としてポピュラーな魚で、様々な料理方法があります。
現在日本では私の知る限り、ブラックバスのメジャー料理は「バスバーガー」や「バスの天ぷら」等があります。
ブラックバスを食べるならレストラン等で食べることをお勧めします。
それでは次に両種の違いを更に掘り下げていきましょう。
ブラックバスとスズキの違いを多角的にご紹介(番外編)
ここではブラックバスとスズキの違いを多角的にご紹介します。
ブラックバス | スズキ(シーバス) | |
主な生息地域 | 全国(北海道は少ない) | 東北から九州までの沿岸域に分布する |
一般的な釣りシーズン | 4月~12月 | シーズン1月~3月 ベストシーズン4月~12月 |
エサの違い | 主に淡水に住む小魚やエビ、カニ等の甲殻類、昆虫など | 主に海水に住むエビ・アオイソメ・ユムシ・イワシ等の小魚 |
サイズの違い | 一般的には20cm~50cmが多い | スズキとして約60cm以上(スズキは出世魚) |
釣りごたえの違い | 個人の感じ方ですが、小さくても全体的に強い引きを感じることが多い | スズキとしては60cm以上なので、引きも強烈です |
違い4:主な生息分布地域(都道府県)
ブラックバスは1983年には北海道、青森、岩手を除く日本全国にオオクチバスが分布しているのが確認されています。(沖縄もいるそうです)
2001年には北海道森町で生息を確認すると共に、全国にブラックバスがいることとなりました。
ただ、今のところ北海道はまだまだ少ないのではと推測します。
一方スズキ(シーバス)は東北から九州までの沿岸域に分布しています。
近年では北海道南部でも生息が確認されています。
違い5:一般的な釣りシーズン
ブラックバスは主に4月~12月です。1月~3月は釣れないことはありませんが、
難しいとされています。
スズキはシーズンが1月~3月でベストシーズン4月~12月とされています。
違い6:エサの違い
ブラックバスは淡水に住む魚(鮎・フナ・ハス等)・エビ、カニ等の甲殻類・セミ、バッタ等の昆虫・ミミズ・へび・ネズミ・コガモ等・その他多種多様な餌になりますね。
スズキはシラサエビ・アオイソメ・ユムシ・イワシ・アジ・キビナゴ等の小魚・その他
違い7:サイズの違い
世界記録が82.5cm(アメリカ)ですが、一般的には20cm~50cmが多く、約45cm以上がランカーサイズと言います。60cmを超えると「ロクマル」と呼ばれています。
スズキはスズキは出世魚と言って、成長過程で名称が変わります。
スズキの成長過程の名前
セイゴ 約30cm位まで
フッコ 約60cm位まで
スズキ 約60cm以上
スズキ80cm以上をランカーサイズと呼びます
違い8:釣りごたえの違い
ブラックバスは一般的に40cm以上が結構いい引きをします。
50cm以上になると難易度があがり、引きも強烈なものになります。
スズキとしては60cm以上なので、引きも強烈でブラックバスとは違い、
基本大きいサイズが釣れやすい傾向にあります。もちろん条件が整えばですが。
まとめ
ブラックバスvsスズキ(シーバス)。違いがわかる8つの比較でしたが、ご参考になりましたか?
基本ブラックバスは淡水に住む(湖・池・川)。スズキ(シーバス)は海に住む。
写真をご覧になって更に理解できたかと思いますが、姿は全く違います。
ただ、混乱を招いているのはブラックバスとシーバスという名前にあるかと思いますので、
その点だけ混同しないようにしていただければ幸いです。
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